タバコは止められないもの。一旦止めてもまた吸ってしまう。周りでもよく聞く話しです。
禁煙補助薬だって、使ったからといってみんながタバコを止められるわけではありません。
タバコを止めることはとても大変で、自力で禁煙を成功する割合は10%未満といわれています。
禁煙が難しい原因はタバコの成分である”ニコチン”と一定期間止めたあとにふと思い出して1本ならと思ってしまう”気持ち”です。
タバコに含まれているニコチンには依存性があるため止めようと思っても、ニコチンが体から少しでも切れると喫煙せずにはいられなくなります。ニコチンは麻薬よりも依存性が高いともいわれています。
またニコチンは一定期間過ぎたら体から抜け、イライラや気分が沈むなどの症状が最初は出ますが徐々にでなくなります。その症状が治まれば、ニコチンへの依存は対応できたと思ってください。
しかし、油断したときに飲み会や仕事がうまくいかなったときに1本くらい吸ってもいいかなと思ってしまう気持ちが次の敵として現れます。難敵です。
これに関してはあまり禁煙補助薬では対応できません。これに関しては「たった1本なら」「今回だけ」などという気持ちは捨てないといけません。それまで頑張った自分が消えてなくなります。
本人の意思も重要ですが、周りのサポートもとても重要です。
禁煙に対して家族や同僚が協力してあげられると、より本人の禁煙に対するがんばりは継続できます。これはデータでも示されています。
もくじ
タバコは健康に悪い、けどそれはみんなわかっている。
タバコを吸っている人の多くは「やめてもいい」「吸わなければよかった」と思っている人は意外に多い。しかし、思ってはいるが事実止めていない。
止めれない理由は意思が弱いというわけではなく、タバコに必要性を感じているから。
それはニコチンの依存性もあるが、タバコがその人のストレスの発散であったり、コミュニティの形成であったり、健康よりタバコのほうが価値があると思っているからだ。
なので周りが「健康によくないからやめたほうがいい」「お金ももったいない」と言ったところでそんなことは本人もわかっている。
本人に響くことがあれば禁煙を始めるきっかけになる。
きっかけなんて人それぞれ。
「タバコの値段が高くなったから」
「子供ができたから」
「周りに吸っている人がいなくなったから」
「職場で吸える場所がなくなったから」
頭ごなしにやめろなんて言われたって止めるきっかけにはならない。止めさせたい人が周りにいるならその人に響くことを話してあげてください。
タバコをやめたらお金が貯まる。旅行にいける。
きっかけの一番は金銭面。
1箱500円のタバコを毎日20本(1箱)吸った場合、
毎月:500円×30日=15,000円
毎年:500円×365日=182,500円 かかります。
18万円あればタバコ代だけで家族で旅行に行けます。北海道や沖縄旅行を毎年家族で行けますね。
数年貯めればハワイ旅行に行けます。
タバコは9年程度平均寿命を短くする。
タバコが悪影響であることはみんな知っている。
しかし、どれくらい悪いのかははっきりわかっていないことが多い。
調べてみると、若いことからタバコを吸った場合、平均寿命が男性で8年、女性で10年短くなるというデータがある。
喫煙が健康に及ぼす影響がとても大きいことがわかる。喫煙は心筋梗塞、狭心症、脳卒中、がんなどの病気のリスクを高めてしまう。
女性にとってもタバコは敵!
タバコは美容におけるデメリットが多数あります。
肌はくすみ、シミやしわが増えます。また、口臭や歯・歯肉の着色等も引き起こす。
また不妊になる危険性や閉経年齢が早くなる。また骨粗鬆症のリスクも上がります。
特に妊娠中のタバコの影響は本人にとどまらず、胎児にも影響を及ぼします。
妊婦の喫煙によって流産・早産・分娩異常・胎児の発育障害など本人だけでなく胎児にもさまざまな影響を与えることが明らかになっています。
禁煙するにはどうすればいいの?
1番のおすすめは禁煙外来を利用することです。
禁煙外来とはその名の通り、タバコをやめたい人向けに作られた専門外来のことです。
以前は禁煙治療にかかる費用は健康保険の対象外でしたが、2006年から一定の基準を満たす方※の禁煙治療に関して保険適用が認められるようになりました。
※一定の基準を満たす方(禁煙治療が保険適用となる条件)
①「禁煙治療のための標準手順書」に記載されているニコチン依存についての
スクリーニングテストの結果が5点以上で、ニコチン依存症と診断
②ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上(35歳以上)
35歳未満にブリンクマン指数の制限はありません。
③直ちに禁煙することを希望
④「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療について説明を受け、
その禁煙治療を受けることを文書により同意
禁煙治療はすべての医療機関でできるわけではないため注意が必要です。
よし行ってみようと思ったら、下記リンクからお近くの医療機関に電話してみてください。
2番目のおすすめは薬局で取り扱っている禁煙補助薬を使って禁煙することです。
薬局で市販されている禁煙補助薬としてニコチンパッチ製剤(貼付剤)とニコチンガム製剤があります。なかなか日中に時間がとれず医療機関に行けない方などは市販の禁煙補助剤の購入も一案です。
まずはどちらにしても禁煙にチャレンジすることは大事です。
しかし、やはり禁煙の成功率は禁煙外来のほうが高いと数字が出ているため市販の禁煙補助剤で失敗してから禁煙外来に行くと無駄な出費になるため最初から禁煙外来に行ったほうがいいのではと思ってしまいます。
医療用の禁煙補助薬と市販の禁煙補助薬の違い
医療用の禁煙補助薬
①ニコチンパッチ
②バレニクリン錠(チャンピックス)
市販の禁煙補助薬
①ニコチンパッチ
②ニコチンガム
ニコチンパッチは医療用も市販もあります。
バレニクリン錠は医療用のみのため医師の診察と処方箋が必ず必要です。
ニコチンガムは市販のみです。
禁煙補助薬はどんな役目があるの?
ニコチン製剤であるニコチンパッチとニコチンガムの作用について
タバコを吸わない代わりにタバコに含まれているニコチンを体に補充して、タバコが吸えないときのイライラや不安、眠気などの離脱症状を抑えてくれます。
ニコチンの離脱症状を軽くしながら、タバコの生活とおさらばする!禁煙補助薬の量を徐々に減らしていくことで体のニコチン量を徐々に減らして禁煙達成を目指していく治療法です。
バレニクリン錠 (チャンピックス) の作用について
バレニクリン錠 (チャンピックス) は脳の中のニコチン受容体に作用する、ニコチンを含まないタイプの禁煙補助薬です。離脱症状を緩和するだけでなく、タバコによる満足感を抑制する作用があります。
そのためバレニクリン錠は「たばこをあまりおいしく感じなくする薬」とも言われています。
タバコを吸っても、ニコチンが作用する部位をブロックし、喫煙によるリラックス効果や快感を減らします。そうすることでタバコへの欲求が低下します。
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